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ODPで商品開発「マイパーソナルカレンダー」みつわ印刷株式会社
 
渡利社長(みつわ印刷株式会社)
みつわ印刷株式会社
渡利社長
那須川常務(みつわ印刷株式会社)
みつわ印刷株式会社
那須川常務
  オンデマンド印刷(ODP)サービスを手がける、みつわ印刷グループ(東京都江東区深川12-13-9、渡利孝由社長)は、このほど、専用ソフトを使って写真に個人名を違和感なく挿入したバリアブルカレンダー「マイパーソナルカレンダー」を商品化した。今後は関連会社のエクスブレイン(株)(東京都江東区深川1-3-4、中村仁一社長)が運営するデジタルコンテンツ販売サイト「マイデジ」(http://www.mydigi.jp/)を通じて受注販売し、個人ユーザーの獲得を目指す。同社はODPによる大活字本のパイオニアとして有名だが、今回商品化した「マイパーソナルカレンダー」もODPの新たな商材として注目を集めている。

マイパーソナルカレンダー
写真に個人名を違和感なく挿入した「マイパーソナルカレンダー」

「マイパーソナルカレンダー」の基本仕様は、A3サイズ12枚もの(A4リング綴じ)で、一部2,500円(税込、送料別)。
たとえば、店の入り口のドアガラスに、カッティングシートの文字を貼ったかのように個人名を入れ、強い陽射しでドアの内側に文字の影が出ている状態を違和感なく表現している。このほかにも、ケーキにクリームで描いた模様、道路標識、繁華街のネオンサイン、酒樽に貼ってある銘柄、航空機のボディデザインなど、12種類の写真に違和感なく個人名を入れることが可能だ。
同商品はイスラエルのソフト会社が開発し、富士ゼロックスが日本仕様に改良したイメージバリアブルコンテンツ作成ソフトを使用している。ベースとなる写真画像は、すべてみつわ印刷のオリジナル作品である。
みつわ印刷グループは、ゼロックスが先進的ユーザーを対象により高度なODPの専門ノウハウなどの付加価値を提供するプレミアム・パートナー企業に認定されており、活動の一環として渡利社長が2005年6月にアムステルダムで行われたプレミア・パートナーのヨーロッパ大会にアジア地域代表として参加した際、ドイツの印刷会社が成功事例の一つとしてイメージバリアブル技術を紹介されたのが商品開発のきっかけとなった。
興味を持った渡利社長は、開発会社と直接交渉して導入を試みたが、高額でフォントなど使い勝手も悪かったためやむなく断念した。
しかし、約1年後の2006年9月に富士ゼロックスが日本仕様に改良したイメージバリアブルコンテンツ作成ソフトを開発したのを機に導入し、「マイパーソナルカレンダー」のサンプル作りに取り組んだ。写真画像は専属カメラマンに最終的なイメージを細かく説明して撮影させたオリジナル作品を使用。その後も検証を続け、同年11月に商品化のめどが立った。
販売にあたっては、従来の営業マンが得意先にプレゼンテーションする一方、個人ユーザーを取り込むため、関連会社のエクスブレインが昨年夏に開設したデジタルコンテンツ販売サイト「マイデジ」を受注窓口にした。
利用者が「マイデジ」で写真やレイアウト、フォントなどを自由に選んで発注すると、みつわ印刷のデジタル処理室に入稿され、そこでデータを加工処理してからネットでデータをみつわ印刷神奈川工場(神奈川県秦野市)に送信すると、富士ゼロックスのカラー・オンデマンド・パブリッシング・システム「ドキュカラー8000デジタルプレス」でバリアブル印刷を行い、さらに工場内にある関連会社の物流トータルソリューション企業の潟Gムティシーでアッセンブリーから発送までを行うなどグループ企業でワンストップサービスを実現。発注(入金確認後)から一週間程度で商品が届く仕組みとなっている。 「マイパーソナルカレンダー」は基本仕様(12枚もの)のほか、インクジェットプリンタによる一枚ものの大判ポスターカレンダーや卓上カレンダーも随時追加していく予定。 商品開発責任者の那須川守男常務取締役は、今後の展開について「ウェブ受注は、営業コストの削減以上に、利用者の属性や嗜好などデータベース化が可能で、ワン・トゥ・ワンマーケティングに展開できるのが非常に大きい。『マイデジ』もイラストや写真のデジタルコンテンツのみ販売するのではなく、イラストを額装したり、オリジナルの写真集など印刷物にしてデリバリーまでサービスを広げるなど、付加価値を高めることで小ロット多品種の印刷物でも十分ビジネスとして成り立つ」とODPとWebを融合させたビジネス展開に自信をみせている。
 
資料提供:「日本印刷新聞(平成19年)4月21日」