研究会の活動

第44号「2017年DSF中間発表会開催 in KUMAMOTO」

第44号「2017年DSF中間発表会開催 in KUMAMOTO」

 2017年6月30日(金)・7月1日(土)、震災の復興支援も込めて、2017年の中間発表会が熊本「ホテル日航熊本」にて23社39名の会員様の出席を得て開催されました。

開催に先立ち、久留米の(株)丸信 様において会社見学会でお世話になり、ラベルシール/パッケージ領域の現状を拝見して知見を高めることができました。

 発表会の司会は、富士ゼロックスGCS事業本部 九州営業Gの徳永さんに従来の飯塚さんとともに立っていただき、スムーズでユーモア溢れる進行に好評いただきました。

 冒頭、林田会長から今年はDSF20周年を迎えますが、デジタルプリントの先駆者として、改めて初心に戻り勉強を重ねて更に先に進めて行きましょう。とのご挨拶をいただきスタートしました。

 続いて、富士ゼロックスの麻生役員より、ご参加、ご協力いただいた会員の皆様への感謝の言葉と、不正会計処理に端を発した問題について触れ、起こった事実は真摯に受け止め「疾風に勁草を知る」が如く一からお客様との信頼関係を築いていきたい。と述べられました。

 研究会の発表については、どの研究会も業務に近しく具現化しており、また真剣な取組み姿勢が見える内容となりました。

 Free Flow研究会からリーダーである(有)オンデマンド印刷 生島社長より、実質的で効果の高いアプリケーションの研究を目指しており、会員様7社でテストトライアルを実施しているFree Flow Coreの運用進捗と実Jobでの作成ワークフロー事例のご紹介を頂きました。
その代表として中西印刷(株)中西社長よりワークフロー自動化とその効果・効率について高評価のご報告をされました。
ご参加の会員メンバーが非常に熱心でまじめに取り組んでおられ、有意義で実務的な研究が行われているとのご報告で締められました。

 デジタルマーケティング研究会はリーダーの共立速記印刷(株)笹井社長からの発表で、3つの取組みテーマ(①3年から5年後のドキュメントの未来を検証する ②学ぶべき技術、マーケティングトレンドに触れていく ③有効なツールの実験 )について、CES(世界家電見本市)レポート/近未来で消えるJob・仕事の議論/最新技術キーワード(AI、ビッグデータ、IoT、NFC/PowerBI)等の学習の進捗報告がありました。何が残りどんな世界になるのかの業界予測のもと、最新トレンドテーマからドキュメントの未来についてどのようなビジョンを創造されるかが楽しみです。

 次に、リーダー(株)白橋 丹羽センター長より、 ODPグラフィック研究会の今年のテーマである、人を笑顔にできる提案や商材について研究発表がありました。人が笑顔になるときのシーンイメージを3つに分類して、それを具現化するための提案や商材アイデアの核を4つ見出しました。VRゴーグル/子供向けメッセージカード/3D似顔絵(バル-ン)/オリジナル絵本がそれで、形にして実践評価していきたいと述べられました。また初の試みで、御殿場にて合宿研究会を実施し、密度の濃い議論と斬新な発想、会員相互の親睦を更に深める時間となりました。

 続いて営業戦略研究会から山陽印刷(株)の秋山副社長の発表です。顧客の信頼を得るというメインテーマの中で、そのPDCAを回すためにC(チェック)にフォーカスし、今年はSky Desk CRMの研究を行っています。業務効率化をサポートする統合アプリケーションであり、会員メンバー各社の課題抽出に始まり、先行導入企業の事例紹介、課題分類整理と解決目標に向かうためのKPIの議論まで進んでいることを報告されました。後半は分類した課題毎にSky Desk CRMの運用を具現化するためにテストトライアルを行い、課題解決に向けたシナリオを構築したいと述べられました。

 オンデマンド製本研究会は(株)明光社 矢野社長から発表いただきました。オンデマンド出版についての会社見学に手間取りましたが、実態を見学することでの新たな発見もあり、オンデマンドの可能性はまだまだ開けていると発表されました。デジタルの一番のアドバンテージはそれぞれのデバイスがWebを介して繋がることですが、一番大切なのは、DSFメンバーが心を繋げることです。という言葉が印象的でした。

 経営者の会は(株)東京文久堂の林田社長より発表されました。今年は非常に活発な活動で、すでに5回実施しています。京都、中西印刷様/滋賀のホリゾン様工場の見学、UCDA勉強会、補助金/優遇税制の勉強会、宇都宮、ヤマゼンコミュニケイションズ様の見学、久留米、丸信様の見学です。お互いの会社見学によりお互いが伸びていくことに繋がるよう継続していきたい。と発表されました。

 これから実質活動が始まる社会貢献活動について、(株)ユーメディア 今野社長から全国の盲学校への拡大本寄贈について、長年続いていることが非常に大切なことであり、社会貢献度の高い活動です。社会貢献意識が年々高まる中、この価値を維持するために今年も1社でも多くの参加協力をお願いしたい。と述べられました。

 研究会発表の後、会社見学会にご尽力いただいた(株)丸信 平木社長、開催地元企業代表として(株)アクセス 安武社長、また地元の富士ゼロックス担当として富士ゼロックス熊本(株)水田社長よりご挨拶をいただきました。

 今回の特別講演は、ドイツ生まれの東京育ちから慶應義塾大学 環境情報学部を卒業後、ご主人と共にドイツ ミュンヘン工科大学 大学院に留学、その後ご主人の郷里である南阿蘇村に戻り、就農され、米農家を営むと共に農家による再生可能エネルギーの自給を目指しておられる里山エナジー(株)代表取締役、NPO法人田舎のヒロインズ 理事長の大津愛梨様にお願いし、「創造的復興の具体的な姿 ~被災地の阿蘇から世界に発信~」というテーマでご講演いただきました。震災から学んだ農家のあり方と世代を繋ぐ新農村ライフについて、自然との共存、維持、その中で“生きる”ことについて、人間としての基本を改めて感じさせられ、コミュニティーの大切さ、家族の大切さや一緒に過ごせることの価値を考えさせられる時間となりました。

 今年4月よりDSF事務局長を引き継いでいる富士ゼロックス(株)GCS事業本部 国内営業統括 壇統括長のご挨拶の後、閉会のご挨拶は、今回はDSF副会長の(株)白橋 白橋社長から講評をいただきました。

講演講師の大津様、会社見学会の平木社長へのお礼の言葉に続き、中間発表会の総評として、以前の研究のための研究会、理想を求めるための研究会から、研究内容を現場に落とし込めて一社一社を強くできる材料を作って結果に結びつけようとしている研究会になってきている。20年の積み重ねによりすばらしい会に成長したことを非常に嬉しく思います。 20周年の記念セレモニー、11月の本大会でまた喜びを一緒に味わいたいと締めくられ、閉会となりました。

 懇親会は引き続き同ホテルで、オープニングに「熊本城おもてなし武将隊」の颯爽たる演舞から始まりました。武将隊を交えた集合写真の撮影後、司会進行は(株)明光社の上野様が当日指名で担当され、DSF副会長(株)日本工業社の米田社長の乾杯でスタートしました。各研究会担当理事からの熱いメッセージ、会員同士の積極的な未来を見据えた会話で盛会の内に進みました。DSFアドバイザー 吉岡七五三様のお言葉、9月12日の20周記念講演会のアナウンスのあと、(株)広工の鈴木社長が中締めのご挨拶をされお開きとなりました。

 (株)丸信様、(株)アクセス様、ご講演いただいた大津様、富士ゼロックス熊本(株)はじめ、ご参加いただいたすべての企業の皆様のご協力により中間発表会を無事終了できましたことに事務局より感謝いたします。
DSF発足20周年という節目のときを迎えて、次回イベントとして20周年記念特別講演会を9月12日(火)に予定しておりますので、多くの会員の皆様のご参加をお待ちしております。

ドキュメントサービスフォーラム事務局 萬ヶ谷 治


懇親会集合写真
懇親会集合写真
懇親会場風景
懇親会集合写真
Copyright(c) 2014 Document Service Forum All Rights Reserved.