研究会の活動

第62号 2023年 DSF 中間発表会 開催

第62号 2023年 DSF中間発表会 開催

見学会風景去る2023年7月7日(金)、七夕の日に新横浜プリンスホテルにて 『2023年 DSF中間発表会』が開催されました。 今回もリアル(Hybrid)での開催で、会員38名のリアル参加、21名のリモ ート参加を得ての開催となりました。
また、昨年でDSFは25年を迎え、今回同時に 『DSF25周年記念事業』も 実施されました。
司会:不破晶子さん 中間発表会に先立ち、午前中はDSF25周年記念事業の一環として富士 フイルムビジネスイノベーションのR&D、Business Innovation Lab.に於い て「DXを支える技術の紹介」の見学会が行われ、体感いただきました。

会場風景その後、会場の新横浜プリンスホテルに移動し、中間発表会に臨みました。 今回の発表会の司会は、富士フイルムビジネスイノベーションジャパン GC営 業統括部 GC販売推進部の不破晶子さんが初めて務められ、丁寧な口調 で場を和ませて会をスムーズに進められました。

 

白橋会長 開会のご挨拶

 白橋会長 : 挨拶冒頭、白橋会長より1997年に発足したDSFが25周年を迎えたことへのお 祝いと、発足当時から様々な苦境を乗り越えて現在に至るまでのエピソードを 披露され、 DSF25年の歴史の中で経営者の方々は、“挫折と新しい時代 に向けたチャレンジ-ジャッジの連続”で今素晴らしい経営者として、ここに立っ ておられる。と称えられ、このバトンをしっかり次世代に繋ぎ、今後30年50年 に向けて「活きるDSF」にしていただきたいと期待を述べられました。

 

木田執行役員 ご挨拶

木田 執行役員続いて、富士フイルムビジネスイノベーションより木田執行役員 が、海外出張の谷間の日程でしたが、DSFの25周年に是非お祝い したいとの想いから参加させていただきました。というお話から、 DSFは今年も活動内容を変えて積極的に取り組まれ、成果も出てい ると思います。方向性も間違っていないと感じています。
今回ドイツを視察しましたが、生産工程での自動化やフルバリアブ ルでの生産性等、非常に進んでいると感じました。
DSF25周年。デジタルマーケティングからワークフローまで、研究をさらに活性 化して盛り上げていただき、海外にも負けない仕組みを作っていただきたい、 弊社も全面的にサポートして進めていきたいと思っております。と述べられました。


 

各研究会の発表内容

ご挨拶に続き、各研究会の中間進捗の発表に移りました。各研究 会ともに、市場変化に対応すべく新しいテーマに取り組み、本気度 が伝わる活動進捗の発表となりました。

デジタルマーケティング研究会
リーダー:ヤマゼンコミュニケイションズ株式会社 山本社長

デジタルマーケティング研究会 山本リーダー

今年の活動の指針は、「未来に向けたデジタルマーケティングサイクルの実践 と深掘り」および、デジタルの基礎を知る、実践する、計測するです。
目標は「売り上げに直結するマーケティングを実践する」ということですが、既存 事業のリソースを活かしてテクノロジーと融合させて新しいビジネスを作って行く ことを考えられています。また、目指すべきゴールは「顧客の先の”顧客=生活 者・消費者”へのアプローチ方法を実践”経験と共感”を共有する」ということで、 顧客の先の顧客の視点・行動を理解することで変化を生み、成果に結び付け たいとの考えを述べられました。
前半の活動内容では、 ITツール「LP builder」の活用事例の共有。NFTと メタバースの実践紹介、 MA継続実践の進捗と事例共有。また外部講師よ り、経営とマーケティング、顧客に寄り添う方法、失敗の確率を減らすマーケテ ィングマーケティングの基礎を学びました。3回目にはバージョンが変わったGA4 (google analytics4)を学び、実践にすぐ使える認識を得る貴重な時間 となりました。後半も日々変化する新たな情報をキャッチアップしながら、“活か す方法”を突き詰めていきたいと報告されました。


人財育成研究会
リーダー:株式会社オーディーピーセンター 林社長

人材(人財)育成研究会 林リーダ社長

今年のテーマは、「より良い職場コミュニケーション実現に向けた改善活動の 実践」です。改善活動に取り組み、➢ 見える  ➢ 気づく  ➢ 変わる に 向けてメンバー全員が自分事という意識を強めて進められています。
各職場でのコミュニケーションの問題の共有と、解決に見込める効果を求める ために、① 「部門間のコミュニケーションにおける課題と改善」 ② 「信頼関係 の構築における課題と改善」 ③ 「コミュニケーションの多様化における課題と 改善」という3つの細分テーマに分け各テーマの効果を見据えながら、チーム に分かれて最善の解決方法を検討し、実践しています。
組織である以上コミュニケーションは必要ですが、人と人との関わりで難しい面 も多々あります。しかし少しでも良くしていくための活動を継続し、10月には各 経営者層にもご参加いただき、活動の報告をしたい。と述べられました。


DX研究会
リーダー:河北印刷株式会社 中條社長

DX研究会 中條社長

活動テーマは「デジタルトランスフォーメーション実現に向けた次世代のワーク フロー構築」です。目指す姿は、メンバー各社での生産工程DXに関わる課題 に変革を進め、業務の効率化、各社様のモチベーション向上に繋がることを目 指しています。各社課題への取り組みを継続し、結果を共有化するとともに、 もうひとつの大きなテーマとして “見える化して業務のダイエットができること”を 目的に、FB様で開発された「Production Cockpit」のトライアルを実施し、 同時に工場見学を実現したいと考えています。MISは各社いろいろと利用さ れておりますが、スケジュールや製造工程の見える化などの課題に向けて、kintoneなどのツールも活用しながら活動を進められています。後半に向けて 各社生産工程でのDXに取り組んでおり、効果測定に繋げたいと思います。と 発表されました。


ODPグラフィック研究会
リーダー:東洋美術印刷株式会社 根本次長

ODPグラフィック研究会 根本リーダー

今年のテーマは昨年より引続き、「カスタマーサクセスを意識しながらマーケテ ィングや販売の研究も行い、「創注」するしくみ」を考えています。目指すべき ゴールはODPの立ち位置を理解し、テーマを実現するためにテクノロジーやツー ルなどを研究しながら進めます。マインドの変革が重要で、「アート思考」も研 究会内で共有しました。前半の活動では、営業の手を介さず受発注するEC の仕組みやオーダーシステムによるストレスフリー化、 各社POD事業の現状と サービスの情報共有、商品開発や販売、物流の整備について、また各社のシ ョールームの充実度やバーチャルショールーム化の展開などを議論しました。
「Plaza DSF」についても、各社のVRショールームとなることを目指したい。
「アート思考」については創注へのヒントになるが、自ら企画していかないと創注 には繋がらないと述べられました。後半もチャットGPTを始めとしたAI・テクノロ ジーの話が増えると思いますが、マーケティングツールとしてのODPを活用する 仕組みを作ることが大切で、受発注の仕組みの入り口から出口までをフルデ ジタルにする事も研究していきたいと発表されました。


経営者の会
担当理事:株式会社オンデマンド 生島社長

経営者の会 生島担当理事

今年は、 1月26日の新年会に続き、翌1月27日の総会で25周年記念 事業の宣言をし、本日の開催となりました。午前中の富士フイルムビジネスイノベーション R&DのBusiness Innovation Lab.の見学会から、 5年間の 振り返り動画、また記念講演として米倉先生のご講演を用意しております。 米倉先生は非常に著名な方で、是非楽しみにしてください。後半についても 8月3日にDX研究会とのコラボ企画で岐阜のコームラ様を見学する予定です。 また同様に8月25日にはデジタルマーケティング研究会とのコラボで、宇都宮の ヤマゼンコミュニケイションズ様を見学させていただく予定です。それから電帳法 についてのお話の予定もありますので皆さん是非ご参加ください。と述べられま した。


社会貢献活動
担当理事:株式会社ユーメディア 今野社長

社会貢献活動 今野社長

毎年行っております全国の視覚支援学校へ拡大字本を寄贈する活動です。 今年は25周年という節目でもあり、アフターコロナも局面が変わってきており、 もう少し発展的に行うべきかとも考えますが、資材高騰やエネルギー価格の上 昇など厳しい環境が続いていることを鑑み、昨年同様にご協力いただく皆様へ のご負担を減らすことを考えながら取り組みたい。最近報道でもインクルーシブ 教育も叫ばれており、必要なことだと感じます。しかし、視覚支援学校の現場 では教材、ツールはまだまだ不足しているのが現状で、誰一人取り残さない社 会の実現に拡大字本の寄贈が一助を成していると思います。この活動につい ては、会員企業の皆様が不可欠な事業です。今年も是非ご協力をお願いし ます。との協力依頼で括られました。

各研究会ともに積極的な活動発表をされ、中間発表会はここで終了となりました。
休憩を挟み、DSF25周年記念事業へと続きました。

 

DSF 25周年記念事業

5年間の振り返り動画

5年間の振り返り動画

2018年~2022年の活動を動画にまとめ、投影しました。
20周年以降の5年間の振り返りでしたが、コロナもあったせいか、とても懐かし く、皆さんの躍動感が伝わるアニバーサリーでした。
(2017年9月に開催して皆さんにDVDでお配りした「20周年記念動画」もこちらからご覧いただけます)

記念動画のあと、お祝いのことばをいただきました。

 

FBJ社長ご挨拶・お祝いのことば
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン 取締役社長 旗生 泰一

ご挨拶 FBJ 取締役社長 旗生 泰一DSF 25周年おめでとうございます。長い歴史の中で、テーマを持って事業 の競争力強化のために会社をまたいで色々な勉強をされており、素晴らしい ことだと思いました。この業界に携わる我が社としても、皆さんと一緒に成長す る事がキーワードとなります。各種情報をお伝えし、皆さんのご要望をお伺いし ながら共に成長できればと思います。FXからFBJに社名変更して3年目となり ますが、全国で均一のサービスの展開と市場の声をダイレクトで本部に素早く 届けるという体制変更の目的を述べられ、皆様の事業成長に如何に貢献して 新しいビジネスモデルを皆さんと作り、利益が出る構造を作っていけるか、また 電帳法やインボイス制度など会社として行う制度に対して、パッケージ化して安 く、早くご提供して、皆様には事業競争力の強化に繋がる事業ドメインに投資 していただく方向にパートナーとして向かっていきたいと思います。と括られました。

 

DSF 25周年の記念講演として、米倉氏を招聘して講演を行いました。

 

記念講演
「社会課題をイノベーションで解決しよう:現代の創造的対応」

記念講演 米倉 誠一郎 講師: 一橋大学名誉教授
    法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科教授
    米倉 誠一郎 氏

「イノベーション」って何?の問い掛けから、今の日本、今の経済、今の皆さん や取り巻く環境が非常に厳しい(ヤバイ)状況にあると、冒頭から耳を引き寄 せられる内容で始まりました。しかしまだ希望はある。それを裏付けるお話を歴 史になぞらえ、今まで日本が歩んできた経過や直面した危機に対処し、乗り 越えてきたことを話されました。
イノベーションは手段であって目的ではないことを強調し、置くべき視点の転換 で、モノの見方や展開が変わってくる。個人として企業として社会としてどんな 旗を立てるのかが重要です。楽観主義で今あるものを異なる視点・発想でや ってみることがイノベーションに繋がる。日本は意外とうまくやってきたし、この危 機も必ず乗り越えられる。拘らず、囚われず、「ワカモノ」 「ヨソモノ」 「バカモノ」 の時代がやってきた。「希望」を持って進みましょう!と講演を締められました。

 

質疑応答のあと、開催地地元担当よりご挨拶をいただきました。

 

FBJ地元担当ご挨拶
FBJ 執行役員 神奈川支社 支社長 高階 宏太郎

FBJ 高階 宏太郎 DSFの活動を横浜の歴史と重ね合わせ、新しいものを研究して取り入れて いくことはとても大事です。市場も人も戻ってきている中、DX観点を持ってお客 様と一緒に「笑顔」になれるよう頑張りたいと述べられました。

続いて事務局長のご挨拶です。

 

DSF事務局長ご挨拶
FB GC事業本部 国内営業企画部 部長 青木 稔

GC 青木 稔 午前中のBusiness Innovation Labから25周年記念講演までのご参 加を労ったあと、記念講演の内容に触れ、歴史の中での先駆者たちが培った 考えを見倣い、自分の手本として成果に結び付けたいことと、この会が益々発 展されることを祈念されました。

最後のパートとして、DSF副会長の生島社長より総括をいただきました。

 

総括と閉会のご挨拶
DSF副会長 株式会社 オンデマンド 生島社長

DSF副会長 生島社長 今日の午前中からの見学、25周年記念事業への参加、及び25年に渡る DSFの活動を支えた歴代の役員・メンバーへの労いに続き、米倉先生の著書 「イノベーターたちの日本史」から引用し、 「大きなイノベーションと結びつくよう な新結合をなしえた人材は、多くの場合に何らかの『危機』のときに生まれてい る」「ただし、危機感が自動的にイノベーターを生むわけではない。危機を自分 の生の知覚の中で認識し、それを具体的な行動に結びつけることができる情報 感受性が重要なのである」という言葉を紹介され、閉会のご挨拶とされました。

25周年記念事業もここで閉会となりました。

 

25周年 : 集合写真
《25周年記念集合写真》

 

懇親会

懇親会は引き続き同ホテルで行われ、司会進行は東洋美術印刷株式会社 の松本様にお願いし、株式会社ユーメディア 今野社長の乾杯のご発声でスタ ートしました。25周年にちなみ、林田顧問と米田顧問からもお言葉をいただき ました。七夕の夜に盛会が進むに連れ口元も滑らかとなり、「おもいやりをもって 叶えたい小さな願いは?」をテーマに会員の皆さんに一言語っていただきました。 会も進む中、共立速記印刷株式会社 笹井社長に中締めをお願いし、後半 の活動に期待することを誓い合い、記念の集合写真を撮影したあとお開きとな りました。

懇親会 : 乾杯
《乾杯》

懇親会 : 風景
《懇親会風景》

懇親会 : 集合写真
《懇親会集合写真》

 

懇親ゴルフ

翌日は、天気にも恵まれ懇親ゴルフが開催されました。名門、厚木国際カントリー倶楽部の戦略的コースに果敢に挑み、大山や丹沢連峰の素晴らしい眺望を堪能しながら、コミニュケーションを深められました。

懇親会 : ゴルフ
《懇親ゴルフ》

懇親会 : パーティ・表彰式風景
《懇親パーティ・表彰式風景》

懇親会 : 山本社長
《2022-2023 2連覇達成おめでとうございます》
ヤマゼンコミュニケイションズ 山本社長

懇親会 : パーティ・表彰式風景

ご参加いただいたすべての企業の皆様、および準備より携わっていただいた関係各位の皆様のご協力により中間発表会および25周年事業を無事終了できましたことに事務局より感謝いたします。

次回11月17日(金)には2023年全国発表大会を予定しておりますので、多くの会員の皆様のご参加をお待ちしております。

DSF事務局
萬ヶ谷 治
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